Dendritic coincidence detection in Purkinje neurons of awake mice | eLife (2020)
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手法:
以下、
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本実験では行動中のマウスのプルキンエ細胞のスパイン樹状突起に対して、
Naa_tsure.iconすごすぎる
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▼:DCSs dendritic complex spikes
▽:DSs dendritic spikes
SS:simple spikes
CS:complex spikes
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特に、DSと比べてDCSsの時に大きなCa上昇応答が見られた
樹状突起でDCSが起きると、細胞体付近でCS(赤い棒線)が見られた
PFとCFからの同時入力の影響について調べた。
この時、CFからの入力は自発、PFからの入力はPFの電気刺激でコントロールしている。
右と左で電気刺激の強さは変わらないが、前にDCSがある場合ではCaシグナルが明らかに大きくなっている
Naa_tsure.icon上図のDCSsのタイミングのCaシグナルを見ても明らかにでかい
Naa_tsure.iconDCSからしたらCaのピークまで150msってめちゃくちゃ遅いな
Naa_tsure.iconCNQXでシグナルが消えるので、きっかけはCF/PFからの入力でそれ以降に色々働いてそう
https://scrapbox.io/files/643970b2059fcb001c5a9291.png
今度は電気刺激ではなく、感覚入力(気流刺激)に対するPNの樹状突起の応答を調べてみる。
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感覚入力に対しては脱分極・過分極・無反応・二相性(脱→過分極)応答が見られた。
Naa_tsure.iconこれがinvivoの難しさであり、大事なところ https://scrapbox.io/files/6439759b77d09d001c0641f7.png
スパイクが発生しなくても刺激後にピークを迎えるCa上昇応答が見られた(Fig.b)
さらに、電位変化が大きいほどCaのAmplitudeが大きい関係が見られた(Figd)
Naa_tsure.icon電位依存的なCa変化の可能性
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まず感覚刺激によって、スパイクの発火頻度がどう変化するのかを調べた。
DCS、DSともに刺激中に発火頻度が刺激前と比較して大きく増加しているのがわかる
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この時のCaシグナルはどのように変化しているのか?
刺激時と非刺激時のDCSとCaシグナルの変化を見てみると、刺激時にはAmplitudeが大きく少しpeakが遅い
Naa_tsure.iconこれは複数スパイクのDCSを対象にしており、spikeletsの数も増加していたのでこれが原因かもしれない
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これがspike数の違いから生じるのかを明らかにするため、今度は単一DCSのみを解析対象にして同じ解析をした
なんと単一スパイクであってCaのAmplitudeは大きいし、peakは遅くなっていた
つまり、ここでの原因はスパイクではなく、一つ前で見た閾値下のCa調節機構が働いていると考えられる。
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ではスパイクはCaシグナルにどのような影響を与えているのか?
ここではDCSとDSがセットになることで超線形なCaシグナルの増幅が行われる可能性を検討した
DCSとDSが起こるタイミングごとにCaPeakにおけるAmplitude大きさをプロット
横の破線は同じ数のspikeletからなる単一DCSが見られたときの平均カルシウムピークを示す
黒の実践はプロットした点の移動平均(10コずつ)
明らかにDCS→DSの順番でspikeが見られる際にCaシグナルが大きくなっている。
28.3 ± 5.4 msの遅延
DCSはCFからの入力、DSはPFからの入力によるものなので、これらの入力の一致検出をおこなっているでは
しかし、DCSとDSのペア入力は6%程度しかなかったため他のメカニズムも超線形な増幅に働いているはず
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まとめると、
閾値下の入力
DCSとDSのペア入力のタイミング
が、Caシグナルの超線形な増幅に寄与していると考えられる
より詳しく超線形なシグナル増幅のメカニズムを調べるために、
非刺激時と刺激時のDCSとそれに伴うCa変化について調べた。
膜電位変化のデータをよく見ると刺激時にはスパイクの前に脱分極していることがわかる(▼)
Naa_tsure.icon自分だったら普通に見逃してる気がする
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この脱分極の大きさを刺激・非刺激で比較すると有意にAmplitudeが増加していた
しかし、脱分極の大きさはspiketの数によって変化しなかった。
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一方のCaはspikeletsが増加するにつれて、PeakのAmplitudeが大きくなる傾向があった。
先ほどの解析で閾値下の膜電位変化に依存したCaシグナル増幅が重要そうだったので
あそこで求めた回帰式を元に非刺激時のDCS Ca Peakに事前脱分極分のCa増幅を足し算してみた
しかし、これでも刺激時のDCS Ca増幅にはたりなかった。(Fig-g)
Naa_tsure.icon特にspikeletsが5発ある時のCaシグナルとの差はめちゃ大きい
他のメカニズムが超線形なシグナル増幅に働いているはず
Naa_tsure.icon今回はDSとのペアは解析対象じゃないのでDCS-DSのタイミングは考えられない
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先行研究で知られていることとして、
PFとCFの同時入力がmGluR1を介して超線形なCaシグナル増幅を引き起こすことがin vitroで知られている。 非刺激時と比較して、刺激時にAIDA(点線)の影響を強く受けていることがわかる つまり、感覚刺激による入力はmGluR1を介してCaシグナルを増幅すると考えられる https://scrapbox.io/files/643a417fea6b46001bf7ce2c.png
ではmGluR1はどのようにシグナル増幅に関わっているのか?
DCSに含まれるspikeletsの数がに影響する。
コントロール条件では刺激時にspikeletsが多いが、AIDA条件下では両者の分布に差が見られない。
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非線形なCaシグナル増幅は、
閾値下の段階的電位変化に伴うCa濃度変化
CF-PFからの入力が適当なタイミングで起こることによるCa濃度変化
単一DCSに含まれるspikelet数が増加することによるCa濃度変化
これにはmGluR1が関与しており、感覚刺激中のspikelets数に影響をあたえる によって行われる。
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